看護師の資格として正看護師と准看護師の2種類があります。病院などで働いている看護師さんを見ていると正看護師と准看護師の違いというのはさほどないように思えます。では、准看護師と正看護師はどのような違いがあるのでしょうか。
まず、大きな違いとしては免許の交付先が異なるという点が挙げられます。正看護師の免許は国家試験に合格し、厚生労働大臣からの交付となっています。准看護師の免許の場合は都道府県が行っている准看護師試験に合格し、免許の交付は都道府県知事からという事になります。
では、仕事内容に何か違いはあるのでしょうか。はた目から見て、仕事の内容に差はないように思うかもしれませんが、准看護師は正看護師に比べ、様々な弊害があるのです。まず、一番の違いは医師や歯科医師、正看護師の指示のもと動くのが准看護師です。つまり、准看護師は先程挙げた職種の補助的な役割を担っているのであり、独自の判断で看護業務を行う事は出来ません。医療行為を行う際は医師の指示が必要なのは正看護師も准看護師も変わりません。しかし、看護業務については正看護師は自分の判断で行う事が出来ますが、准看護師は正看護師の指示に従って看護業務を行うという仕事上の差はあります。
また、准看護師の場合、正看護師とは異なり、管理職として働く事は出来ません。また、専門看護師や認定看護師のように看護師としてのキャリアアップも難しく、正看護師に比べて給与面でも差があるのが現状です。
このようにお伝えすると准看護師を取得するメリットは何かあるのかと考える方もいるでしょう。実際に看護業務を行うとなると正看護師の資格を持っていた方が多くのメリットはあります。しかし、正看護師になるのは時間がかかるという事があります。それに比べ、准看護師の場合は年、齢制限もなく、中学校卒業後に准看護師の養成校に通い、卒業する事で受験資格を得る事が出来ます。そういった意味では早い時期から看護の現場に入れるというメリットがあります。また、社会人になってから看護師を目指すという場合も年齢制限がない准看護師を目指すのが看護師になる為の第1歩といえるでしょう。
准看護師を取得した後、3年間看護業務に従事する事し、正看護師の養成校に通う事で正看護師の試験を受ける事も可能です。早く、現場に出て色々学びたいという方には准看護師の資格をとるメリットは十分にあるでしょう。また、准看護師として10年以上の経験を積んだ場合は養成校に通わなくとも通信教育を利用して受験資格を得る事も可能となっています。
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